2015年2月8日日曜日

Le Cap Bon☆ボン岬

ボン岬は太古から実りある大地、美しい自然に恵まれ、ローマ人も「美しい半島」と呼んだそうな。シチリアまで船で一晩で行ける距離であることから、ローマ帝国時代にはこの半島が重要な穀倉地帯でもあったそうです。
港からは多くの食料や産物が運び出されていたそう。
現在もここは地中海性気候ならではの太陽の恵みをいっぱいに受けた果物の宝庫です。特にオレンジとぶどうの産地として知られていて、ワインの産地でも有名です。ワイナリーで試飲を楽しむこともできます。
そしてボン岬には古代ポエニ時代の都市遺跡があります。フェニキア人(ポエニ人)の町は破壊され、その上にローマ、ビザンチンなどの都市に造りかえられるのが通例ですが、ケルクアンで見られるのは、ポエニ時代のままほっておかれたものなのです。フェニキア人の純粋な町の遺跡として世界に類を見ない遺跡です。ローマ都市遺跡のような目を見張る巨大な建造物はないものの、
ローマ以前、紀元前6〜前2世紀に生きた古代人の文明の高さを感じ取ることができます。1985年に世界遺産に登録されました。
写真は住居跡にくっきりと描かれているタニト(豊穣の神)。この時代のモザイクはこのようにとっても素朴でシンプル。ローマ時代のものとは全然違いますね、この素朴なモザイクも好きです。

ボン岬半島の北端に近い小さな町エル・ハワリア。ここはローマ・カルタゴの町の建設資材の石を切り出していた所で、船でカルタゴまで運ばれました。
現在でも海沿いの崖とその周辺には穴の跡が97もあるといいます。
この町で有名なレストラン“ラ・ドラード”でランチをしました。
地中海を眺めながら食事ができて、お魚が美味しいレストラン。
チュニスからわざわざこのレストランで食事するためにやってくるチュニジア人も多いそうです。

ボン岬を一周して、最後に立ち寄ったのはコルブスという半島の根元にある山間の小さな町。
ここは7つの温泉源からなるスパリゾートとして注目を浴びています。
アラブの侵入後、長い間この温泉地は放棄されていたそうですが、19世紀末になると時のスルタン(王)、アハメッド・ベイが温泉用の離宮をここに造ったそう。今ではリューマチ、皮膚病。関節炎、呼吸障害などの治療のための温泉保養所になっています。ちゃんとした健康ランドもあるのですが、私たちが行ったのはワイルドなアイン・アトロス。
岩の間から湧き出た50°の温泉が海に流れこんでいて海に入りながらオープン・エアの温泉を楽しめるのですが、この日は到着時すでに夕方だったため、ちょっぴり寒く、波も激しかったので雰囲気だけ味わって帰りました。
ここは昼間に行くのがおすすめです。


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