2015年2月7日土曜日

Festival International de Musique Symphonique d'Eljem☆エル・ジェムミュージック・フェスティバル


7月から8月にかけてチュニジアでは各地で数々の音楽祭が開かれますが、中でもここエル・ジェムのコロセウム(円形劇場)で行われるクラシックコンサートは格別です。
もちろんチュニスのローマ劇場で行われるカルタゴ音楽祭はとても規模が大きく世界各国から素晴らしいアーティストがやってきて彼等の素敵なパフォーマンスを楽しむことができるのですが、ここエル・ジェムのコロセウムの雰囲気は本当に素晴らしいのです。
このコロセウムでは、ローマ時代に剣闘士の戦い、奴隷や罪人と猛獣との戦いなど、残忍な競技が頻繁に行われていました。
今ではすっかり砂漠化が進んだエル・ジェムでは、このコロセウムだけが目を引く建造物です。

この幻想的な空間でのコンサートは本当に素晴らしく、夏にチュニジアを訪れるなら是非エル・ジェムまで足を伸ばしてほしいです。
夏の間だけチュニス、エル・ジェム間のフェスティバル用の電車が運行しているのでアクセスは悪くないです。
私たちは当日マハディアという車で1時間ほどの地中海沿岸の街を訪れていたので、ルアージュ(乗り合いタクシー)の運転手と交渉してそこからエル・ジェムまで行き、コンサートの間中待っていてもらい、コンサート後さらに1時間ほどのリゾート地スースまで行ってもらいました。公共交通機関の整っていないチュニジアではアクセスが不便なのでこうやってタクシーやルアージュの運転手と値段を交渉して利用するのもありです。その際のポイントは真面目そうな、気のいい運転手を見分けること!実際この時交渉した運転手のお兄さんは若いけれどとっても真面目で、安全運転してもらいスースでのホテルがわかりにくい場所だったため一生懸命いろんな人に訪ねて探し当ててくれました。コンサートの後は夜遅くなるためとっても助かりました。一般的にはルアージュの運転手は運転が荒いのですが、彼のような真面目な運転手も結構いたりします。あと、良いタクシーを選ぶときのコツと同じですが、車体が綺麗に整備されている車の運転手は真面目で仕事にプロ意識があります。
7世紀末に中東からチュニジアまで攻め込んで来たイスラム・アラブ軍と先住民ベルベル人との最後の決戦は、ここエル・ジェムを舞台に交わされたそう。
ベルベル軍を率いていた王女カヒナは、追いつめられるとコロセウムに立てこもり、701年この中で炎に身を投じて命を断ったそうな。
1700年以上のエル・ジェムの歴史を見守り続けてきたこのコロセウムは、1979年世界遺産に登録されました。

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